毛並みが変わる?栄養と被毛の関係

毛並みが変わる?栄養と被毛の関係――“外側”じゃなく“内側”から考える

「最近、毛がパサついてる」「昔よりツヤがない」「ブラッシングしてもごっそり抜ける」
そんな“毛並みの変化”を感じたことはありませんか?
毛艶の悪さは、単なる美容の問題ではなく、体内の栄養状態や健康サインが表面に出ている可能性もあります。

今回はペット栄養管理士の視点から、被毛と栄養の深い関係についてやさしく解説していきます。
毛並みは“外側”でなく“内側”から育てていくもの。その理由を一緒に見ていきましょう。

① 毛は「食べたものでできている」って本当?

はい、本当です。
被毛の約90%はケラチンというたんぱく質で構成されています。
つまり、食事から摂取したたんぱく質がきちんと吸収され、体内で分解・合成されてこそ、美しい毛を育てることができるのです。

さらに言えば、皮膚と毛は一体で考える必要があります。皮膚は「毛の土台」。
皮膚のコンディションが悪ければ、当然その上に生える毛も弱くなり、抜けやすくなってしまうのです。

② 被毛に関係する栄養素――キーワードは「合成」「潤い」「代謝」

被毛の健康を支える主な栄養素は以下の通りです:

  • 良質なたんぱく質:ケラチン(毛の主成分)合成の材料
  • オメガ3・6脂肪酸:皮膚のバリア機能・潤い・炎症抑制に関与
  • ビタミンB群(特にB2、B6、B12、ナイアシン):皮膚細胞の再生、代謝サポート
  • 亜鉛・銅・セレン:毛の合成酵素に関与、抗酸化にも重要

つまり「たんぱく質+脂肪酸+ビタミン+ミネラル」の連携がスムーズであってこそ、
栄養が“被毛まで届く”のです。

③ よくある誤解とNGケア

「毛にいいって聞いたからサーモンオイルをたくさんかけてます」
「毛並みが気になるから、サプリを3種類くらい追加しています」

……実はこれ、間違ったケアかもしれません。

脂質はとりすぎると皮脂のバランスが崩れたり、下痢や体重増加の原因になることも。
また、サプリメントは“足りないものを補う”ためのものであって、基本の食事が整っていなければ効果は発揮されません

被毛の健康に関わる主な栄養素とその役割

栄養素 主な働き 不足すると…
タンパク質(ケラチン) 毛の主成分。健康な被毛の生成に不可欠 パサつき/切れ毛/脱毛
オメガ3・6脂肪酸 皮膚の潤い・炎症の抑制に関与 乾燥/かゆみ/皮膚炎
ビタミンB群(B2/B6/B12など) 皮膚・毛根の代謝サポート フケ/色素沈着/被毛の成長遅れ
亜鉛 ケラチン合成・皮膚の修復サポート 艶の低下/脱毛/かゆみ
毛色の生成・色素合成に関与 毛色の退色/色ムラ

④ それでも改善しないときは?

きちんと栄養を摂っているのに毛が薄い/毛づやが悪い——
その場合、内臓の消化吸収機能の低下や、ホルモンバランスの乱れが背景にあることもあります。
特にシニア犬や避妊・去勢後の子はホルモンの影響を受けやすく、アロペシアXや甲状腺機能低下症なども視野に入れる必要があります。

また、腸内環境が整っていないと、せっかく摂った栄養が吸収されず、“流れていってしまう”ケースも。
このような場合は、発酵食品由来のサポートや消化吸収を助ける素材の導入が効果的です。

⑤ フィールドゲインズのレシピ設計――毛並みも「食」から整える

フィールドゲインズのドッグフードは、単に「国産・無添加」というだけではありません。
“食材そのものの栄養”を大切にし、タンパク質や脂質、ビタミン・ミネラルを素材から自然な形で摂れるよう設計されています。
栄養素を「足す」よりも、素材を「選ぶ」ことに重きを置く理由は、過剰ではなく適切なバランスを保つためです。

また、最近は毛並みをサポートする専用ふりかけ(ミラクルパウダー)も登場。
キノコ由来のβグルカンやスピルリナ、発酵代謝物の力で、内側から毛並みを整えるサポートとして多くの飼い主さまに選ばれています。

💬 まとめ:毛並みは「体の状態を映す鏡」です

被毛のコンディションは、毎日の食事と体の中のバランスの“結果”として現れるもの。
シャンプーやオイルで外側を整えるのも大切ですが、いちばん大切なのは「中身」です。

「最近毛並みが気になるかも…」と思ったら、それは愛犬からのやさしいサイン。
まずはフードや栄養の見直しから、“内側のケア”を始めてみませんか?

被毛ができるまでの栄養ルート
食事
➡️
消化吸収
➡️
栄養素(たんぱく質・ビタミン・ミネラル)
⬇️
皮膚細胞の再生
毛母細胞の活動
⬇️
ケラチン生成(毛の合成)
⬇️
健康な毛並みへ!